モナコインの保管場所と軽量ウォレット「Electrum-mona」(前編)

「取引所で購入したモナコイン、どこに保存すればいいんだろう」、そんなあなたにお勧めなのが軽量ウォレットElectrum-mona。
全部入りお財布Monacoin coreの一番面倒なところ、ブロックチェーンのダウンロードをしなくて済みます。

今回はモナコインをどこに保管するか？について簡単に触れた後、Electrum-monaの導入、使用、注意点などなど解説します。

作成者である敏腕P(プログラマー)脇山Pに感謝を。

①モナコインの保管場所について

モナコインを持っている方々の多くは、取引所にモナコインを置いているのではないでしょうか。

暗号通貨の保存先には大きく分けて三つあります。概ねこんな感じです。
何度か繰り返しますが、暗号通貨は盗まれたら絶対に戻ってきません。取引所などに泣きついても彼らにもどうしようもありません。自分の暗号通貨は自分で守りましょう。

[1]取引所

購入してそのまま保存するスタイル。最近は「仮想通貨交換業者登録」というものが必要となったためどの業者も昔よりは信頼がおけるようになりました。

厳密にはウォレットではないかもしれませんが、最大のユニークなメリットはすぐに取引が行えること。
突然閉鎖することもそうそうないと思います。（過去には海外で大きな取引所が突然閉鎖し、多くの人々がビットコインを失う事件もありました。）

後たまに盗まれますが、取引所は沢山儲けているので何だかんだ返ってくることも多いです(国内に限る)(戻ってこないかもしれない)

一方で、取引が過熱した際のサーバーダウンなどが起こることもあり(最近は無いかな？)、必要な時に取引ができなくなるリスクもあります。
IDとパスワードでログインするため、使いまわしの流出に注意する必要あり。また、二段階認証は必須です。
また、有名な取引所は偽サイトなどが作られていることもあるので、IDとパスワードを入力しないよう注意。

[2]オンラインウォレット

MonappyやAskmona、monatiproidも広義ではここに入ると思います。faucetから貰った分や投げ銭が入っていることが多いはず。

ログインさえできれば他の端末や出先でも使えて、簡単に送金や受信ができるためある程度の額を入れておくと便利です。

しかしながら、ログインはIDとパスワードやGoogle認証などで、二段階認証は基本的にありません。
必要な分だけを入れておくべきかもしれません。

[3]PC、スマホで管理するタイプのウォレット(全部入り)

ここで解説する「Electrum-mona」や公式サイトで配布されている「Monacoin Core」などがこれに当たります。
取引所やオンラインウォレットはサイト管理者のサーバーにあるウォレットの一部の機能を使っているのです。

メリットとしては複数のアドレスの作成や管理、手数料の柔軟な調整などがあります。
アドレスを複数発行してそれぞれに名前を付けることができるため、後から見直すのも容易です。
また、ネットから切り離しての保管などもできるため、適切に扱えば非常にセキュリティ的に優秀なウォレットでもあります。
バックアップも自分で行えるため、PCが壊れた場合などにも対応が可能です。

一方で、ウィルスによって財布そのものを盗まれて乗っ取られるという事件もあり、自己責任という言葉が重い管理方法でもあります。
このような事件もありました。（適切な設定をしていれば被害を防げました。）→ Ask Monaでファイルをダウンロードされた方へ

[4]PC、スマホで管理するタイプのウォレット(簡易版、追加機能有)

「もにゃ」とか「モナパレット」などはこちらになります。

一部の機能の簡易化や、機能の追加があり、とても扱いやすいウォレットです。

とてもカジュアルに使えるため忘れそうになりますが、こちらもシード(後で説明します)を自分で管理するため、自己責任度合いは[3]と同様に高いです。

ライトに使うならかなり便利です。(こちらもいつか解説記事を書きたい)

まとめとしては、取引が多く取引所を信頼するのであれば取引所に預けて二段階認証を。
もっと多額になったり、頻繁にやり取りをするのであればPCやスマートフォンにウォレットを入れてみるのが良いと思います。

②Electrum-monaについて

モナコインを扱える、ライトウォレットと呼ばれる種類のウォレットです。

フルノードとも呼ばれる「Monacoin Core」と軽量ウォレット「Electrum-mona」の大きな違いは「ブロックチェーンを自分のPCにダウンロードして確認する」か「ブロックチェーンをサーバーから確認する」かです。
フルノードはブロックチェーンを承認するマイニングを行うことができますが、全てのブロックチェーンをダウンロードするためにPCに大量の記憶容量（GB単位）を必要とします。
マイニングをせず送金や受信をするだけであれば、ブロックチェーンの必要なところだけをサーバーとやりとりすれば十分なので「Electrum-mona」は数十MBという容量に収まります。

最近はSSDでPCの容量が少ない方も多いですし、単純に大量のデータをダウンロードするのも面倒なので、本格的なウォレットを使うなら「Electrum-mona」を使うのがお勧めです。
複数のウォレットを使い分けることも可能で、用途ごとに財布単位で分けて使うこともできます。

シードと呼ばれる文字列からウォレットを生成するため、これを絶対に無くさないようにしつつ絶対に他人に流出させないようにしなければいけません。
形は違いますが、パスワードを人に教えてはいけないのと同じです。
もしシードが流出したらどうなるかについては、この後半の記事で実際に試してみたものを紹介します。
これは自分でシードから復元する場合も同じです。バックアップのやり方の説明でもあります。笑

公式にマニュアル?Q&A?もありますが、ちょっと初心者にはとっつきにくいかもしれません。
Welcome to the Electrum Documentation!

③Electrum-monaの導入

まずは公式サイト(https://electrum-mona.org)からダウンロードしましょう。

公式サイトからダウンロード

上記のリンクからアクセスするとこんな画面が出てきます。

自分の環境に合ったものを下の一覧から選びましょう。私は「Windows」の「Portable version」を選びました。
持ち運んだり、別のPCで使う人は「Portable version」を使用して、そうでない人はinstallerを使用するといいと思います。

ダウンロードしたこのアイコンが本体です。ダブルクリック。

と思ったらWindows Defenderに怒られました。
暗号通貨関連のソフトはマルウェアとして判断されがちです。

基本は実行で良いですが、信頼できない場合は取引所などに預けるようにしましょう。
(何を信頼するのかというのは凄ーく難しいのでここでは触れません)

ここからは初期設定です。いくつか聞かれます。
自動接続を選択。

ウォレットの名前を入力。好きな名前で大丈夫です。
二回目以降の起動ではここで作成済みのウォレットを選択できます。

スタンダードウォレットを選択。

マルチシグを選ぶと一回の送金に複数回の承認が必要になります。
特殊な使い方をする場合に使うと便利です。

シードを持っていないはずなので「新しいシードを作る」を選択。

シードとは？

ウォレットの全ての元になる文字列のこと。

シードからあなたのウォレットが構成されているので、

シードを保管しておけばウォレットを丸々復元できますし、

シードを盗まれればウォレットを丸々盗まれます。

ほんっっっっっっとに大事です。

「シードタイプを選ぶ」ですが、実効上「segwitアドレスを使うかどうか？」の質問です。
Segwitだと色々いいことがあって本当にお勧めなのですが、古いアドレスを使っている人とのやり取りで困ることも少しあるので、最初は「Legacy」にしておきましょう。

ここまで進むと、下の画像のようにシードと呼ばれる単語の羅列が表示されます。
繰り返しますがシードはウォレットの全てといっても過言ではないくらい重要なものなので、慎重に大切にメモして決して人に知られないようにしましょう。
同じフォルダにメモ帳にコピペして置いておくなどは論外です。キャッシュカードの裏に暗証番号を書いて印鑑を括り付けているようなものです。

次へを押すと、確認のため入力を求められます。
ちゃんとメモしましたか？問い合わせても誰も回答出来ませんよ？
世の中にはこれを無くして取り出せなくなった人が山ほどいます。(私を含む)

ウォレットにパスワードを設定します。
Encrypt wallet file にチェックでウォレットファイルが暗号化されます。しておきましょう。
これをしておくと、起動と送金などの重要な操作の際にパスワードが要求されるようになります。
（ただし、seedが流出すると意味がありません！）
例えばPC本体が盗まれた場合や、ウォレットのファイルを盗まれた場合に役立ちます。